今ある損傷はどれ?入居前に直る?契約書に書ける?
内見のときに目にした損傷は、1か所残らず、入居する前に書面の形にしておく必要があります。そうしなければ、1年後、それがあなたのつけたものではないと証明できる人は誰もいません。
2つのことを分けて扱う
1つ目は「直してもらえるか」です。大家が入居前に対応すると約束したのはどれで、対応しないのはどれか。
2つ目は「直さない部分をどうするか」です。残される損傷については、入居時にすでにあったことを証明する記録が必要です。
この2つはどちらも契約前に済ませておく必要があります。署名したあとは、あなたの交渉材料がずっと少なくなるからです。
内見のときから記録を始める
2回目の内見のときに、スマートフォンを持って1か所ずつすべて撮影し、リストにまとめます。
当サイトには、入居時に写真を撮らず今になって思い出したとき、まず取り戻せるものと取り戻せないものを分けることについての別の記事があります。このステップを踏んでいなかった場合は、その記事が挽回の方法になります。
- 実際にできること
- 壁の穴、傷、汚れ
- 床の傷、浮き、変色
- ドアや窓の損傷、鍵の不具合、網戸の破れ
- 浴室とキッチンのカウンター、収納、金具類
- すべての家電の外観と動作の状態
- 備え付けの家具(付いている場合)
直すと約束されたことを契約書に書き入れる
口頭で「入居前に対応します」と言われただけでは足りません。賃貸契約(リース)または付属書類に書き入れ、しかも完了を確認できる程度まで具体的にする必要があります。
書くときには、何を直すのか、どの程度まで直すのか、いつ完了するのかを含めます。あいまいな「対応します」では、入居当日にやっていないとわかったとき、あなたには根拠がありません。
入居当日にもう一度撮影し、送る
鍵を受け取ったその日に、部屋全体をもう一度撮影します。各部屋の遠景とアップ、損傷の1か所ずつ、そして電気・ガス・水道のメーターの数値です。
当サイト(ツールサイト)には、証拠として役に立つ写真の撮り方、遠景を1枚、アップを1枚、その日のうちに送ることについての別の記事があります。この日に撮る写真は、その記事のやり方で撮ってください。
そのうえで当日か翌日に email で大家または管理会社に送り、本文に「以下は入居当日時点のもとからの状態です」と明記します。相手の返信は必要ありません。大切なのは、タイムスタンプと到達の記録を残すことです。
自分のスマートフォンに残してあるだけの写真の証明力は、「入居当日に送り、相手が受け取った」ものよりはるかに低くなります。
正式な入居時チェック表がある場合
大家によっては入居時のチェック表を用意していて、項目ごとにチェックを入れて署名するようになっています。ある場合は必ず記入し、しかも漏れなく記入してください。急いでいるからといって、ざっとチェックを入れるだけで済ませてはいけません。
記入したら自分用に1部残し、写真と一緒に保存します。この表に写真を合わせたものが、退去時にあなたにとって最も強い根拠になります。
退去時にもう一度撮影する
退去するときに同じ場所をもう一度撮影します。とくに掃除を終えたあとの状態です。こうすれば、2つの時点を見比べられるものが手元に残ります。
当サイトには、退去当日の最終確認と、相手がそばに立ち会うあの20分間についての別の記事があります。撮影が終わると、続いてその20分間になります。
当サイトには、敷金を取り戻す方法、入居したその日からやっておくことについての別の記事があります。その記事の要点も同じ考え方です。争いは記録で解決し、記録は事前に残すものです。
当サイトには、ものが壊れたときの修理依頼についての別の記事があります。もとからある損傷と入居後に生じたものとでは別々の手順をたどり、その境目になるのが入居した日のあの記録です。
この記事の範囲
この記事で扱うのは、入居時に自分で残せる記録と、聞いておくべき質問です。修理の責任、物件検査の規定、損傷の認定基準は一切説明せず、どの損傷を誰が負担すべきかも判断しません。法的助言にもあたりません。実際のルールは賃貸契約の内容とお住まいの地域の公式な規定が基準です。
ポイント
内見のときにリストを作り、直すと約束されたことは契約書に書き入れ、入居当日に撮影して大家に送ってタイムスタンプを残し、退去時にもう一度撮影します。