大家は移民ステータスを尋ねてよいか:カリフォルニア州は明文で禁止、ニューヨーク市は提示を求められない
カリフォルニア州では、大家は入居者や申込者の市民権や移民ステータスを尋ねてはなりません。ニューヨーク市でも、大家は原則として入居者に移民ステータスを明かすよう求められず、例外はごくわずかです。カリフォルニア州司法長官の 2025 年 7 月の注意喚起には、大家が入居者のステータスを移民当局に明かした場合、裁判所は家賃の 6 〜 12 倍の賠償を命じることができると明記されています。ニューヨーク州司法長官の移民の入居者向けガイドは、移民ステータスにかかわらず、すべての入居者が大家の嫌がらせや脅しを受けずに自宅で暮らす権利を持つと説明しています。同様の明文がないほかの州でも、連邦の公正住宅法が出身国による差別を禁じています。
カリフォルニア州:ステータスを尋ねてはならない
カリフォルニア州司法長官が 2025 年 7 月 22 日に出した住宅に関する注意喚起は、次の保護をまとめています。
- 実際にできること
- 尋ねてはならない:個人の大家は、入居者や申込者の市民権や移民ステータスを尋ねてはなりません(Civil Code 1940.3)。
- 明かしてはならない:大家は、法執行機関に移民ステータスを明かすという方法で入居者に嫌がらせや報復をしてはなりません(1940.3、1942.5)。
- 明かした場合の賠償:大家が入居者のステータスを移民当局に明かした場合、裁判所は家賃の 6 〜 12 倍の法定損害賠償の支払いを大家に命じることができます(1940.35)。
- 脅してはならない:大家は、移民ステータスを明かすと脅して入居者を退去に追い込んではなりません(1940.2)。
- 読める書類:Civil Code 1632 により、特定の言語の賃貸契約については、大家は書面の翻訳を渡さなければなりません。
ニューヨーク市:原則としてステータスを明かすよう求められない
ニューヨーク州司法長官の移民の入居者向けガイドによると、ニューヨーク市人権法(Administrative Code §8-107(5))は、実際の、または推測された移民ステータスによる差別を禁じています。大家はそれを理由に入居を断ること、移民だというだけで特別な書類の提示を求めること、それを理由に立ち退かせたり、脅したり、嫌がらせをしたりすることはできません。ニューヨーク市の大家は、原則として入居者に移民ステータスを明かすよう求めることもできず、例外はごくわずかです。
ニューヨーク市人権委員会のページにはさらに、移民ステータスや出身国を理由に修理を拒むこと、悪い条件を出すこと、移民当局(ICE)を呼ぶと脅して入居者を怖がらせることは、いずれも違法だと書かれています。
ニューヨーク州:ステータスにかかわらず保護される
ニューヨーク州司法長官のガイドの要点は次のとおりです。
- 実際にできること
- 賃貸契約のある入居者を、大家が移民ステータスを理由に立ち退かせることはできません。立ち退きには裁判所の命令が必要で、執行するのは保安官か執行官であって、大家ではありません。
- 大家が鍵を替える、あなたの荷物を運び出す、水道・電気・暖房を止めて出ていかせようとするのは、すべて違法です。
- 州の人権法は出身国による差別を禁じています。たとえば特定の国籍の移民にだけ書類を求めることです。
- 大家は、あなたが申し立てをしたり権利を主張したりしたことを理由に報復してはなりません(RPL 223-b)。
ほかの州:連邦法が出身国を保護
連邦の公正住宅法(Fair Housing Act)は、人種や肌の色、宗教、性別、出身国(national origin)、家族の状況、障害による差別を禁じています。アメリカ司法省の説明が挙げる類型には、移民ステータスは単独では含まれていません。ニューヨーク州司法長官が出身国による差別の例として挙げているのは、特定の国籍の移民にだけ書類を求めることです。
カリフォルニア州やニューヨーク市のような明文がないほかの州では、州の公正住宅の窓口か現地の法律扶助団体に確認できます。
申込書でステータスを聞かれたら、どう答える?
大家の審査に必要なのは、身元の確認、収入、クレジットです。移民ステータスを聞かれたら、パスポート、オファーレター、銀行の取引明細書など審査に必要な書類だけを出し、ステータスの質問には答えないこともできます。カリフォルニア州なら、Civil Code 1940.3 は尋ねることを認めていないと丁寧に伝えられます。
SSN がないときは、欄を適当に埋めず、他人の番号も借りないでください。当サイトには、SSNがなくても賃貸の申し込みはできること、欄を適当に埋めず番号も借りないことについての別の記事があります。当サイトには、ITINで部屋を借りられるか、ミネソタ州は明文で保護していることについての別の記事があります。
相手に何をどう聞かれたかを、日付、連絡の手段、言われた言葉どおりに記録しておきます。あとで申し立てるとき、その記録が根拠になります。
脅しや嫌がらせを受けたときの相談先
公的機関が公表している窓口は次のとおりです。
- 実際にできること
- カリフォルニア州:州司法長官の住宅に関する申し立て housing@doj.ca.gov、または oag.ca.gov/report。無料の法律扶助は LawHelpCA で探せます。
- ニューヨーク州:Office for New Americans の移民ホットライン (800) 566-7636 は、弁護士への連絡を手伝ってくれます。州司法長官の入居者への嫌がらせのオンライン申し立てもあります。住宅差別は州人権局に申し立てられます (888) 392-3644。
- ニューヨーク市:311 か (212) 416-0197 に電話し、市人権委員会に申し立てます。
- 大家が修理を拒む場合は、別に修理の依頼と市の検査の手続きを進めます。当サイトには、大家が修理してくれないとき、書面で修理を依頼して証拠を残すことについての別の記事があります。
よくある質問
移民ステータスと賃貸についてよく聞かれる質問です。
- 実際にできること
- 大家からパスポートやビザの提示を求められることはありますか?身元を確認するときに身分証を求めることについては、州によって規定が違います。カリフォルニア州では移民ステータスを尋ねてはならず、ニューヨーク市では移民だというだけで特別な書類を求めてはなりません。求められたら、まず何に使うのかを尋ね、記録しておきます。
- 私は F-1 か H-1B ですが、大家にグリーンカード保持者か市民にしか貸さないと言われました。合法ですか?カリフォルニア州とニューヨーク市では、こうした移民ステータスによる選別は制限されており、上の窓口に申し立てられます。ほかの州は、州の公正住宅の窓口に確認してください。
- 大家に移民当局を呼ぶと脅されました。どうすればいいですか?カリフォルニア州でもニューヨーク市でも違法です。日時と言われた言葉を記録し、州司法長官かニューヨーク州の移民ホットラインに連絡します。
- 申し立てをすると、自分のステータスに影響しますか?ニューヨーク州司法長官のガイドは、すべての入居者は移民ステータスにかかわらず入居者保護の法律で守られ、大家は申し立てを理由に報復してはならないと説明しています。ステータスそのものの問題は、別に移民弁護士に相談してください。
出典(確認日 2026-10-27)
以下は、この記事で引用した公式ページです。規定は州によって違います。個別のケースは現地の法律扶助団体に確認してください。この記事は法的助言や移民に関する助言ではありません。
- 実際にできること
- カリフォルニア州司法長官 住宅に関する注意喚起(2025-07-22):https://oag.ca.gov/news/press-releases/amidst-increased-ice-activity-california-attorney-general-issues-alert-housing-0
- ニューヨーク州司法長官 移民の入居者の権利(簡体字中国語版):https://ag.ny.gov/sites/default/files/immigranttenantrights-chinese.pdf
- ニューヨーク市人権委員会 移民ステータスと出身国に基づく保護:https://www.nyc.gov/site/cchr/law/protections-based-on-immigration-status-and-national-origin-en.page
- アメリカ司法省 Fair Housing Act:https://www.justice.gov/crt/fair-housing-act-1
- LawHelpCA:https://www.lawhelpca.org/
ポイント
カリフォルニア州の大家は移民ステータスを尋ねてはならず、移民当局に明かせば家賃の 6 〜 12 倍の賠償を命じられることがあり、ステータスを使って脅して退去させることもできません。ニューヨーク市の大家は原則として移民ステータスを明かすよう求められず、ニューヨーク州ではステータスにかかわらず嫌がらせや勝手な立ち退きが禁じられています。ほかの州にも連邦の公正住宅法による出身国の保護があります。聞かれたら審査に必要な書類だけを出し、脅されたら記録して州司法長官かホットラインに連絡しましょう。
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